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ハワイ島マウナケアビジターセンターで撮る星空写真

2018年4月12日にハワイ島マウナケアの中腹にあるビジターセンターで星の写真を撮ってきました。
中腹とはいえ標高は2800mあり、日本で自家用車を使って一般人が到達できる最高地点(渋峠 2172m)をはるかに上回る標高にあります。

ハワイ島に到着した当日でしたが、晴れの予報だったので無理して出かけてきました。
この日以降滞在中にビジターセンターの天気予報が好転することはなく、
無理をしてでも行った価値はあったと思っています。

すべてα7s+Tokina Firin 20mm F2.0の1枚撮りです。

マウナケアビジターセンターについて



DSC09398_R.jpg
現在はMauna Kea Visitor Information Centerと呼ばれている施設ですが、
以前はオニヅカビジターセンターと呼ばれていました。

空の暗さはそれこそ超一級と言ってよいでしょう。
標高2800mと非常に高い場所にあるのはもちろんのこと、ハワイ島自体の光害の少なさ、雲海によって街の明かりが覆い隠されることが多いといった理由によるものだと思います。

私が到着したのは21時頃でしたが、数台の車が停まっていました。
その後だんだん少なくなり、24時を過ぎるころには私一人になってしまいました。



エリソン・オニヅカという人について


すこし話がそれますが、オニヅカの名前の由来となったエリソン・オニヅカについては触れておくべきでしょう。
ハワイ島で日本人と日系2世の間に生まれ、アメリカ空軍を経てNASAの宇宙飛行士となり、アメリカ宇宙計画初のアジア系宇宙飛行士となった方です。
1985年のSTS-51-Cミッションでスペースシャトルディスカバリーに搭乗、
その後の1986年のSTS-51-Lミッションでスペースシャトルチャレンジャー号に搭乗するも爆発事故により39歳の若さで亡くなりました。

そういった経緯から、現在もその名がビジターセンターの看板に残っています。

もちろんエリソン・オニヅカ氏はハワイ生まれハワイ育ちのアメリカ人ですが、
日本人風の名前がついていると親近感を覚えずにはいられません。



星空写真


では本題に戻って星空写真の紹介です。
DSC09406_R.jpg


DSC09406RRR_R.jpg
星座線あり

みなみじゅうじ座をこの目で見ることができたのは本当に感動の体験でした。
誰もいないビジターセンターでひとり空を見上げ「来てよかっっったぁー!」と声を震わせていました。
星を見て涙が出たのは初めてかもしれません。
同じような星空を6年前にも見ているはずなのですが、その時は泣くほど感動した記憶がありません。
きっと天体写真を始めてから星に対する感受性が豊かになったのでしょう。
感動というのは単に何か特別なことを体験するだけではダメで、そこに至る過程まで含めて感動なんだなぁと理解した次第です。

みなみじゅうじ座の左下の石炭袋と呼ばれる暗黒星雲もはっきりです。
地平線に見えるのは雲海、左の赤い光はキラウェア火山の溶岩の光が雲に反射したものです。


DSC09386_R.jpg
続いて北方向。

ソフトフィルターも使わず目ぼしい星もないのですが、
注目すべきは山の稜線すれすれまで空が星でびっしりおおわれていること。
マウナケアから北側にもいくつか街はあるのですが、光害の影響が小さいからなのかビジターセンターの標高が高すぎるのか、
写真に撮っても光害はほとんど認められません。
右奥にあるのは昼間山頂で望遠鏡設備のメンテナンス等に従事する人のための宿泊施設です。

DSC09828_R.jpg
天の川 x 火山 x 雷
なかなかない組み合わせという意味では貴重な写真なのかもしれませんが、要素を詰め込みすぎて何が何やら。


 
DSC09378_R.jpg
南中前のみなみじゅうじ座。春の天の川が西方向に流れていくのがよくわかります。
左奥側には火山の光がよりはっきりと見えますね。

疲れていたこともあり赤道儀・望遠レンズでの星野撮影は見送ったのですが、
結局この後滞在中に落ち着いて星野撮影を行う機会はほとんどありませんでした。
残念ですが天気ばかりは仕方ないですね。
イータカリーナ星雲やみなみじゅうじ座の石炭袋も撮影するつもりでいたのですが・・・。


行ってみた感想


行くのは意外と簡単。道自体は大したことないです。
日本の山道の運転のほうがよっぽど大変です。
ただし、途中雲を抜けなければいけないので視界はかなり悪くなります。
場合によっては同時に大雨に振られるので泣きたくなります。安全運転を心がけましょう。
ハワイ島での運転については別途書く予定です。

晴れてさえいれば空の暗さは超一級という感じ。
とはいうものの、人口の光は意外とあります。
例えば最初のこの写真。DSC09398_R.jpg
右下の光は誘導コーンに取り付けられたライトですし、


DSC09378_R.jpg
こちらの写真の下側の木が赤くなっているのはビジターセンターの一部に赤い街灯がついているからです。

それでもなお素晴らしいと思えるのは、
そういった人口の光がすべて天体観測に支障のない色、明るさになっているという点です。
すべてのライトは赤系の色で下向きに照らされ、直接見ても暗順応した目にさほど影響しない強さになっています。
マウナケア山頂にある天体望遠鏡群の観測に影響を及ぼさないため、というのが主な理由だと思いますが、
その恩恵は当然一般の天文ファンでも享受することができるわけで。
安全にかつ快適に撮影を楽しむことができました。
こういった光害を減らす工夫はハワイ島の道路にも施されているのですが、それはまた別の機会に。

それから、簡易トイレではありますがトイレがあります。
ビジターセンターは22時に閉まってしまいますが、屋外に簡易トイレが設置してあり「ビジターセンターが閉まってるときはこっちを使ってね」という案内まで書いてありました。
助かりますね。


いつかの将来のために


DSC09406_RR_R.jpg
ハワイ島 2018年4月12日23時ごろの南天

星座線を入れてみました。
いつかまたこの空を撮影するときのためにと思って星図と見比べながら星座線を入れてみたのですが、
きちんと星座を把握するのは意外と難しいものですね。

ほ座の南(写真では下)にりゅうこつ座があり、イータカリーナ星雲やSouthern Pleiadesもそこに含まれるのですが一部沈んでしまっているためよくわからず。
また、画面上のほうにはうみへび座があるのですが、巨大すぎて全体が入らず。

星座は人間が適当に作ったものなので本質的には意味がないという意見もありますが、
星座がわかるとより星空を楽しめるようになるのもまた事実だと私は思います。

空の暗さもあり、ハワイでもイータカリーナ星雲やみなみじゅうじ座は十分撮影対象にできると思います。
ただ、これらの天体の見ごろは2月から4月ごろで、天候としては不安定な時期なんですよね。
次にハワイに行くのがいつになるのかはわかりませんが、
今度はもっと天候の安定した時期を狙って行きたいものです。
 
ハワイ島ネタはしばらく続きますのでお付き合いくださいませ。





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