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【レビュー】Tamron SP 35mm F/1.4 Di USD F045 星空編

Tamron SP 35mm F/1.4 Di USD (Model F045)で星空を撮影してきたのでレビュー記事を書きたいと思います。カメラはα7III、マウントアダプタはSIGMAのMC-11(キヤノンEF→Sony FE)を組み合わせています。これら以外の組み合わせで同じ結果を保証するものではありません。

撮影は三脚に載せての固定。赤道儀は使用していません。
露光時間は10秒で固定。絞り値F1.4からF2.8まで1/3段ずつ変化させていき、露出が一定になるようISOはF1.4における3200からF2.0の6400、F2.8の12800まで調整しています。
カメラ内の高感度ノイズリダクションは標準・弱・切とあるうちの標準、長時間ノイズリダクションはオフとしています。

では結果を見ていきましょう。まずは絞り値ごとに全体の写真を。
DSC01078_R.jpg

DSC01079_R.jpg

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DSC01082_R.jpg

DSC01083_R.jpg

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DSC01085_R_20191006211827388.jpg

サムネイルでぱっと見てわかるのは、周辺減光の改善ですね。F1.4からF2.8までリニアに改善していく感じです。F1.4は周辺が暗いというより中心だけ明るいというくらいの減光で、F2.8まで絞ったところでほぼフラットになるという感じです。

TAMRON35F14.gif
せっかくなのでGIFアニメも用意してみました。こうやって比べてみても、F1.4からF2.8にいたるまでほぼリニアに改善しているのが見て取れるかと思います。

続いては気になるコマフレアを見てみましょう。
今回は左下と右上をそれぞれ横600px・縦400pxで切り出してみました。α7IIIは6000x4000ですので、それぞれ1/10の部分を切り出していることになりますね。
20191005_02.jpg


20191005_01.jpg


まずは左下から。
DSC01078.jpg

DSC01079.jpg

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DSC01084.jpg

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続いて右上も。
DSC01078_1.jpg

DSC01080_1.jpg

DSC01081_1.jpg

DSC01082_1.jpg

DSC01083_1.jpg

DSC01084_1.jpg

DSC01085_1.jpg

左下の切り出し画像を見る限り、絞り開放のF1.4の時点ですらコマフレアはもちろん、色収差もほぼゼロと言ってよいと思います。これは驚異的と言ってもいいレベル。バックフォーカスの長い一眼レフ用の広角レンズでここまでの性能が出せるとは。
一方、右上の切り出し画像では明るい星がいびつな形になっています。絞ってもあまり改善する方向には向かいません。だとするとこれは絞りによるものではなく、スケアリング(レンズとセンサーの平面性)の狂いによるものだと推測できます。カメラレンズ的には「片ボケ」と言うのでしょうけれど「ボケ」と言うにはあまりにも「重箱の隅」すぎるほどの症状です。何よりタムロンのレンズにシグマのマウントアダプタMC-11をかませているわけですし、レンズが原因かどうかはわかりません。画質はもちろん機能も全くの保証外という組み合わせですので、本来であればAFと絞りが効くだけでも十分なところ、ここまでの性能が出るなら文句のつけようもありません。

せっかくなのでGIFアニメも載せておきます。
20191005_01.gif


20191005_02.gif

星像だけ見るならF1.4ですら使い物になるというのは本当に素晴らしいレンズです。とはいえさすがに周辺減光がきつすぎて事後処理で持ち上げるにしても画質に影響が出そうです。やはりF2.0くらいで使う感じになるでしょうか。それでも十分な明るさです。10万円を若干切るお値段をどう評価するかは人それぞれでしょうが、Sony純正のDistagon T* FE35mm F1.4ZA、SEL35F14Zが18万近いお値段であることを考えればその半額は安いとすら思えてしまいます。

もちろん弱点もあります。何よりその重さ。800gという重さは気軽に持ち出せるものではありません。星のように画面の最周辺部まで極限を追求するような用途でなければSEL35F18Fのように小型軽量のレンズでも十分なシーンは多いと思います。また、撮り直しのできないシーンにおいて動作保証外の機材を組み合わせるのはプロならばきっと避けるでしょう。
Sonyの純正35mm F1.8、SEL35F18Fを持っている私にとってTamron SP 35mm F1.4は星以外で使うことはあまり多くないだろうことは想像に難くはありませんが、それでもなおこの性能を見てしまえば手放すわけにはいきません。
当面は星景写真でのみ使うつもりですが、将来的には天体撮影にも使ってみたいレンズです。ただα7sの1200万画素ではセンサー側が解像度不足なんですよね。やはりα7sをそろそろ卒業して、次のステップを考えるべき時期に来ているということでしょうか。









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5Comments

There are no comments yet.

せろお

詳細なレビュー有難う御座います。
開放から周辺でもほぼ点像とは、素晴らしいレンズです!
周辺減光もF2.0でほぼ気になりませんし、
α7s+Speed Booster(APS-Cサイズ)絞り開放での流星動画撮影にも使えそうです。
Z6+Z35mm/1.8Sが遠のきました。

実はもう発注済みです。
一昨日、ポイントが多く付く日だったので、きっとこのレンズはイケルと践んで
レビュー待たずにポチってしまいました(笑)
ギリギリまでSIGMA 40mm 1.4と悩んだのですが、
最終的には重量と価格が少し控えめのTAMRON 35mm 1.4にしました。
控えめと言っても十分重くて高額ですが・・・

6Dとα7sではこのレンズの解像度は十分引き出せないかもしれませんが、
これ以上解像度の高い改造フルサイズ機までは手が出ません。

nabe

こんにちは。

これは……素晴らしい!メーカーの言う「周辺部まで収差のない」は眉唾だと思っていましたが、これほどまで完璧に解像するレンズ、しかも実売10万以下とは恐怖すら感じるレベルです。

方ボケはどんなレンズにも大なり小なりあるものですが、(各メーカーの出荷基準による)このレンズの場合周辺の収差が少なすぎて余計に目立つといったところでしょうか。なにより一眼レフの深いフランジバックのマウントでここまでの性能が出せるのはTAMRONの技術の賜物でしょう。もしかすると35mmという焦点距離が黄金比なのかもしれません。

ついつい買ってしまいそうになるよいレビューをありがとうございました。

  • 2019/10/08 (Tue) 12:04
  • REPLY
Aramis

Aramis

Re: タイトルなし

購入おめでとうございます。
星空でのレビュー記事は間に合いませんでしたが、夜景の記事だけでも参考になったようで何よりです。
おっしゃる通り、F2.0まで絞れば星を撮るのにも十分な性能があるというのが私の印象です。
記事でも書きましたが、そろそろα7sの1200万画素ではこのレンズの性能を生かしきれないとも思っていて、
EOS Rの天体改造モデルのうわさが気になって仕方ありません。

  • 2019/10/08 (Tue) 21:31
  • REPLY

せろお

あやうくD810Aをポチりそうになっていますが、踏みとどまっています。
EFマウント買ってしまったし。
EOS Rの天体改造モデルの情報待ちですね。

Aramis

Aramis

Re: タイトルなし

ついつい買ってしまいましょう!
この性能のレンズが10万円で手に入るなら天文民にとってはお安いものです。
おっしゃる通り、一眼レフ用のレンズでここまでの性能が出るとは恐ろしいレベルです。
SIGMA35mm F1.2も気になるところですが、これを見てしまうとまぁ別にいいかな、という気もしますが、
きっと誰かが同じようにレビューを書いてくれて、悩ましい結果が出てくるのではないかなぁと今から期待しています。




  • 2019/10/08 (Tue) 22:44
  • REPLY