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秋の星空写真とその加工についてあれこれ考える

先日の遠征で撮影した星景写真をまとめてご紹介。


20191005seq11_R.jpg
前にも似たような写真を出したような気がしますが、まぁいいでしょう。
α6300+Samyang 8mm F2.8 Fisheye+LEE Soft No.3
30秒露光の画像を30枚ほどスタックしていますが、それでもシャドウ部分は持ち上げられず。星空に関してはそこそこ見える形になるのですが、やはりシャドウ部分の持ち上がらなさがAPS-Cセンサーの限界という感じもします。カメラが悪いのではなく、私の使い方がカメラに厳しすぎるというだけなのですが。

20191005seq01_R.jpg
だいぶベタな感じの構図という気もしますが、α7s+Tokina FiRIN 20mm F2.0です。
ハーフプロソフトンを使っています。夏の天の川を撮る際にはほとんど使っていなかったので使い方をすっかり忘れてしまっていましたが久しぶりに復活です。やはり冬の星座を撮るならこのフィルターは必須ですね。

DSC01479_R.jpg
こちらはα7III+35mmレンズ。
森の木々の間にちょうど見えるオリオン座。


20191005seq02_02_R.jpg
この場所は富士山と星空を一緒に撮れることで有名ですが、いつ行っても同じ場所にカメラを構えて似たような写真が量産されてしまいます。それでは面白くないのでどうにかならないかと考えた結果こんな作品ができました。
ぎりぎりシリウスまでがかかるようにハーフプロソフトンで星をにじませます。東屋だけではさみしいので、自分でモデルになってみました。Sequatorでスタックすることを想定して3分間柱にもたれて静止。何の支えもなく3分間静止は無理ですが、柱があるなら何とかなります。

ところでこの場所には一つ困ったことがあります。それは目立つ看板があるということ。
この写真では左下ですね。私と向かい合うような形で地面に刺さっています。
20191005seq02_R.jpg
このままでもいいかーと思ったのですが、せっかくなのでここはPhotoshopの力を借りてサクっと消去してみましょう。
看板の周囲を適当に範囲選択をして編集→塗りつぶし→コンテンツに応じる
であっさり消えました。この機能初めて使ったのですがびっくりです。



馬とか雷とか光芒とかを組み合わせて合成した作品がフォトコンテストで入賞したなんていうのが話題になりましたが、こういう不要物の消去はどうなんでしょうね。試しにフォトコンテストに応募してみるのもいいかもしれません。まぁ合成とか加工の以前に入賞しないでしょうし、複数枚の加算平均合成でノイズを減らしたうえでさらに星空と地上を分離して処理している時点で、そもそも「写真」としてどうなのよという議論もあるでしょうしね。

「写真」の表現が「目に見えるものである」という前提は、もはやなしでいいと思います。星空写真に限らず、スローシャッターはもちろん、超高速シャッターは肉眼では見えない世界における表現です。マクロ写真なんかも目には見えない世界ですよね。これらは主にハードウェアの技術革新によって実現した表現です。そう考えると、「そこにあるもの」を写すというのは「写真」という表現においては譲れないラインなのかな、という気がします。今は、そして今後はソフトウェアによる技術革新が写真の表現を変えていくのでしょう。
その意味で「東京に光害がなかったこんな星空がみえるはず!」的な写真はセーフなラインのような気もしますが・・・私はイヤですああいうのは。これは理屈ではなく反射的な感覚ですが。おそらく星が好きでそのために暗いところに出かけるのを厭わないという性分に由来する感情のあらわれなのでしょう。

翻って今回の加工はどうでしょう。複数枚合成・星空と地上の別処理・さらには不要物の消去。極端な例ですが、この手の看板を撮るのが大好きな人がいたとすると、私の画像処理は到底受け入れがたいものだと思います。一方で、邪魔だからと仮にこの看板を現実に引き抜いて撮ったとしたら、それはそれでもっとダメな気がします。

自分で不要物の消去処理をしておいてなんですが結局この問題に決まった答えはなくて、その線引きは時代によって、人によって変わっていくものなのでしょう。今回は私が私自身に設定している線引きを少し越えてみました、というお話しでした。


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