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星の軌跡を表現するスタートレイル写真の作り方

先日の遠征は2晩連続の快晴に恵まれてたくさんの写真を撮ってくることができました。

その中にはタイムラプス動画用に撮影してきた素材も大量に含まれますが、これについてはこちらの記事で動画として紹介しています。

もちろんこれはタイムラプス動画ですので素材となっている写真をひとコマ切り出せば星景写真として形にすることが可能です。

例えばこれとか
20191101_seq10_R.jpg

これとか
20191101_seq11_R.jpg

これとか。
DSC00713_R.jpg
先日のタイムラプスの記事では動画の説明としてさらっとご紹介しましたが、星景写真ですと言われれば特に問題なく作品として成立していますね。

今回はさらにこの素材をスタートレイル写真として再利用しようという記事です。

タイムラプス動画を作る時点ですべての写真の現像は終わっていますので、今回はjpgから比較明合成をしましょう。星の軌跡をある程度長くするには数十枚の画像が必要になりますので、RAW画像から処理しようとすると後の処理が重くなってしまうと思います。

ネタにするのはさきほどのこちら。
20191101_seq10_R.jpg
APS-Cカメラに8mm魚眼で撮影しておりますのでフルサイズ換算12mm。この写真は1枚30秒露光でした。

Photoshopで
ファイル→スクリプト→ファイルをレイヤーとして読み込み
三脚に乗せて撮影しているはずですので、位置合わせは不要です。
20191123_01.jpg

今回は100枚ほど使ってみましょう。
20191123_03.jpg
すべての画像が開いたところでレイヤーを全選択(いちばん端のレイヤーを選択して、反対側の端のレイヤーをシフトを押しながらクリック)し、「通常」と表示されている箇所のプルダウンメニューから「比較明」を選べばおしまい。簡単。
20191101_12_02_R.jpg
・・・単純な比較明合成だと、星が多すぎてうるさい感じになってしまいました。
これを緩和するためにPhotoshopのパワーを使ってみましょう。
時々見かける星の軌跡の前後が細くなっているアレを作ってみます。「比較明」の隣に「不透明度」の項目があるのでここを画像ごとに段階的に調整することで実現します。
1-100までの画像が並んでいるとすると、
1→2%
2→4%
3→6%
・・・・・・・
48→96%
49→98%
50→100%
51→98%
52→96%
・・・・・・
98→4%
99→2%
100→0%

という感じで中心を100として前後を減らしていくよう設定すると、星の軌跡の両端を細くすることができます。こんな感じに出来上がりました。
20191101_12_01_R.jpg
ふむ。星の軌跡がスマートな感じになりましたね。
元の画像はオリオン座を含む冬の天の川の領域を撮影したものですが、この画像だとぱっと見た時にオリオン座だとわかりづらくなってしまっています。今回はそれを強調するためにさらにひと手間加えます。画像1と画像2について不透明度を100%に変更してみます。結果がこちら。
20191101_12_R.jpg
軌跡の始まり部分となる画像2枚の不透明度を100%にすることで特徴的な星の並びがはっきり見えてきて「オリオン座だな」とわかりやすくなりました。

別の素材になりますが、軌跡の片方だけを細くするとこんな感じに。
20191101_11_R.jpg

星にフォーカスがあっていない素材で作るとこんな感じ。
20191101_07_R.jpg
比較明で撮影した割には星の色がしっかり出せているのが注目ポイントでしょうか。スタートレイル画像を比較明合成で作ってしまうと星の色を表現しづらくなるのが困ったところなのですが、ピントを星からずらすと星の色が出やすくなるというのは新しい発見です。

この場合は
1→1%
2→2%
・・・・・・
100→100%
という具合に不透明度を設定していけばOKです。

不透明度は画像の総枚数に合わせて0から100まで調整していけばOKです。ちなみに不透明度の設定は画像1枚ごとに指定しなければならないため、この作業は地味に面倒です。どなたかこれを一括で処理する方法をご存知の方はいらっしゃいますでしょうか。

Photoshopなんて持ってないよ、という方にはフリーソフトのSiriuscompを使えば簡易的に似たような画像を得ることができます。単純な比較明合成をするソフトですが、おまけとしてついている「ついでに動画を作成する」機能を使います。
動画作成タブでで「比較明合成」を選び、残像レベルを80から90程度に調整すると星の軌跡の後方が細くなった動画を作成することができます。
20191123_04.jpg
動画の縦サイズを最大の2160に設定することで、だいたい4Kの動画ができます。これを4Kディスプレイで再生してスクリーンキャプチャすればだいたい800万画素の画像が取得できます。細かいことを気にしなければこれでも十分かもしれません。
実際に4K動画をキャプチャしたのがこちらになります。
20191123_05.jpg

今までスタートレイル写真は星景写真と両立しづらいと思っていてあまり作ってきませんでした。いわゆる星景写真はそこそこ暗い場所で撮影することが多く、そういう場所で撮影した星景写真をスタートレイルにすると星の数が多すぎてきれいな画像に仕上がらないという悩みがあったのです。
今回ご紹介した手法を使うと、星がたくさん見える場所で撮影した素材を使ってもそこそこの形に仕上げることができると感じたからです。

このほかチャレンジしていないのは数十分単位の超長時間一発露光のスタートレイル。かなりハードルが高いですが、近いうちにトライしてみたいと思っています。


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2Comments

There are no comments yet.

nabe

こんばんは。

これは、目からウロコというか、灯台下暗しというか。どうやったら自動で出来るかばかり考えていてこの手段をすっかり忘れていました。人力だからできる細やかな表現もいいですね!

ピントをずらすと星の色が出やすくなるというのは、ソフトフィルターと同じような原理だと思います。

  • 2019/11/24 (Sun) 01:49
  • REPLY
Aramis

Aramis

Re: タイトルなし

やってみて記事にまでしましたが、ポチポチめんどくさいなーというのが正直な感想です。時間に余裕がある時でないとできない作業ですね。特に作例につかったのが魚眼での撮影だったため、そこそこの長さの軌跡を確保するのに100枚必要だったのは誤算でした。やるならせめて50枚である程度の長さになる程度の焦点距離でやるべきでした。
とはいえタイムラプス動画の素材が星景写真に加えスタートレイル写真としても再利用可能というのはいい発見です。ヒマなときに過去のタイムラプス素材を掘り返してみようかと思っています。

  • 2019/11/24 (Sun) 13:09
  • REPLY