fc2ブログ
menu

ポラリエU+α6300+SEL85F18で撮るオリオン座南部

テレスコ工作工房さんにお願いしていたポラリエU+PCBU-EQユニットを実践投入したので、追尾精度などについてまとめておきます。

DSC05900_1_R.jpg
今回の組み合わせはα6300(無改造のノーマル機)+SEL85F18となります。極軸はPolemasterで合わせました。極軸まわりのバランスはご覧の位置で取れています。

今回の記事ではポラリエUの追尾精度を見るというのはもちろんのこと、α6300の天体適性やSEL85F18の光学性能を見るという内容も兼ねています。

赤道儀が1台しかないとどうしても天体写真作品のための使用がメインになってしまい、ほかのカメラやレンズの性能チェックまで手が回らない状態でしたが、サブの赤道儀が手に入ったことで焦点距離のバリエーションも広げられるでしょうか。

では早速1枚撮りの結果から。
DSC00972_R.jpg
α6300+SEL85F18(APS-Cセンサーに85mmレンズで127mm相当)+スターリーナイトフィルター
F1.8→F4・ISO1600、180”
Photoshopでレベル補正とホワイトバランスの調整のみ

ぱっと見は悪くない感じです。画面の中心部と四隅を拡大してみましょう。
20200301_05.jpg

20200301_05_01.jpg
星は点像になっていますね。127mm相当で3分の追尾は問題なさそうです。

では続いて四隅を見てみましょう。

左上
20200301_04.jpg

左上拡大
20200301_04_01.jpg


右上
20200301_03.jpg

20200301_03_1.jpg右上拡大

右下
20200301_02.jpg

右下拡大
20200301_02_01.jpg


左下
20200301_01.jpg

左下拡大
20200301_01_01.jpg
正直に言って、星に使うには妥協が必要かな?という結果です。
左側は若干のコマフレアが、右側は放射状に星像が流れています。
フルサイズ対応のレンズをAPS-Cセンサーに使って、しかもF1.8をF4まで絞ってこれですからね。フルサイズセンサーではこのさらに外側に受光面が広がっていることを考えるとまず使い物になりません。APS-Cセンサーならば最周辺部で妥協すれば、という結果はちょっと残念です。

では気を取り直してα6300のセンサー性能を見るべく、この画像をスタックして作品にしてみましょう。
Orion85mm_1_R.jpg
α6300+SEL85F18(APS-Cセンサーに85mmレンズで127mm相当)+スターリーナイトフィルター
F1.8→F4・ISO1600、180” x 37枚 総露光時間111分
RAWファイル37枚をレイヤーとして読み込み、自動位置合わせ・平均値でスタック
レベル調整・ホワイトバランス調整
Camera RAWフィルターで白レベル・黒レベル調整・かすみの除去・テクスチャ強調
明るさの最小値フィルタ
最周辺部のみトリミング

ちなみに全部で39枚撮影し、追尾エラーでボツになった画像は2枚。ポラリエの価格や搭載重量、赤緯方向のバランスが取れていないことを考慮に入れれば十分すぎる結果でしょう。

今回はダーク・フラット補正を行わずに、天体系の画像処理ソフトも使わずPhotoshopだけで仕上げました。周辺の星像はともかく、トータルの描写としては意外と悪くない結果です。燃える木星雲と馬頭星雲はそこそこはっきり写っていますし、バーナードループもうっすら見えています。強調処理をしてみても周辺減光は見られませんでしたが、さすがにこの条件ならば当然でしょうか。リゲルの右上はたぶんセンサーのゴミです・・・。

以前α6300の星喰い現象(バルブ露光のときに星のような点光源が消失して解像感が劣化する現象)ってどうなんだろうと思って検証したことがありました。その時は「多少は影響がありそうだけどα7sほどひどくはなさそう」と推論しました。今回改めて(2年越し!)にα6300でまじめに天体写真を撮ってみましたが、とりあえず使えそうではあります。2時間近く露光した割にはノイズが多いかなという気もしますが・・・。

α6300のセンサー性能の参考に、馬頭星雲周辺を拡大した1枚撮りと37枚スタックの画像を載せておきます。

ISO1600 180” 1枚撮り
20200301_05_01.jpg

37枚スタック・画像処理後
Orion85mm_1_1.jpg

今後解決すべき課題はフィルターワークとバランス取りの2点。

カメラレンズで運用することを前提にすると、フィルターはレンズ前面に装着する以外に方法がなく、光害カット系のフィルターはケンコーのLPR-Type IまたはType IIくらいしか選択肢がありません。それもレンズ径に合わせて複数用意しなければならずハードルが高いため、基本的にフィルターなしまたは装着してもスターリーナイトフィルター程度。

赤経方向(=カメラ周り)のバランスが取れていません。この状態であちこちにレンズを向けようとすると赤緯軸にまで変な力が加わり、最悪赤道儀ごとずれてしまうことがあるということがわかりました。パノラマ雲台のグリスが硬めというのもありますが、やはりきちんとカメラ周りのバランスを取る必要があるということを再認識しました。
DSC05900_1_R.jpg
この二つの課題を解決するには、フィルターをフランジ内に設置できるカメラにする+三脚座を持つレンズにする、という手段がありますが・・・。
あ、都合よく持っていましたねα7III+SEL70200GM。

カメラ本体はともかく、レンズのほうは以前天体改造α7sとの組み合わせでオリオン座をモザイク撮影した実績がありますので問題ないでしょう。
OrionMosaic01_stitch-001_R.jpg
天体改造α7s+SEL70200GM F2.8→F4
南北2フレームモザイク

問題はこの重量機材を載せてポラリエUが200mm3分程度の追尾に耐えられるかどうか、です。
次回はこの組み合わせを試してみようと思います。オーストラリア遠征まであと2か月。3月下旬の新月期にテスト撮影できるといいなぁ。


関連記事
スポンサーサイト



0Comments

There are no comments yet.