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ハーモニックドライブ赤道儀RST-135を買いました

突然ですが、ハーモニックドライブ赤道儀RST-135を買いました。
RST-135_2_s_c_1-400x400.jpg

決して安くない買い物だったので購入に至る経緯を記しておこうと思います。

この話の前提として、私がメインで使っている赤道儀がUnitecのSWAT-350であるということを提示しておく必要があるでしょう。
360mm(BORG90FL+レデューサー)という焦点距離の望遠鏡をガイドなしで運用することができる精度の高い赤道儀で、重量約3キロという軽さもあって基本的に不満はありません。このブログで過去2年間ほどの間に撮影した天体写真はほとんどがSWAT-350によるものです。
ただ、それはα7sの30秒露光制限とBORGの軽さという二つの要素とSWAT-350の能力が絶妙にバランスしたうえに成り立っているので、これ以上を狙おうとすると大幅なアップデートが必要になるのです。

具体的には・・・
1. 分オーダーの長時間露光ができるカメラに変える
2. 長時間露光に伴いオートガイダーが必要になる
3. ガイドシステムを載せるとバランスウェイトが必要になる
4. オートガイダー入れるなら焦点距離伸ばしたい
5. 焦点距離伸ばすなら自動導入も欲しい

という感じで芋づる式にシステムを拡張したくなるわけです。要するに焦点距離と露光時間を延ばしていくならひとクラス上の赤道儀が必要だよね、というごく自然な結論に至ったわけです。

SWATを赤緯軸と赤経軸に1台ずつ使ってそれぞれにガイドカメラのケーブルをつないで、オートガイド二軸赤道儀として使う猛者もいらっしゃいますが、私はそんなに変態ではないのです。



さて、ある程度天体写真を撮れるようになった初級者が次に選ぶ赤道儀を決める際の第一条件は何でしょうか。私の場合は本体重量と耐荷重量です。
コロナの影響で実現しませんでしたが2020年4月にオーストラリア遠征に行くつもりでしたし、2018年4月にはハワイ島にもSWAT-350を一式持っていきました。海外遠征を考えると重い赤道儀は使いたくないのです。
一方で耐荷重量はおそらく多くの人が気にするところでしょう。この鏡筒を使いたい、となったときに赤道儀側の耐荷重量オーバーで使えないとはなりたくないものです。現時点で具体的に使いたい鏡筒があるわけではありませんが、やはりEM200クラスの耐荷重量は欲しいところ。
(メーカー公称の搭載可能重量はあまり当てにならないということを一応理解したうえで)耐荷重的なライバル機を本体重量及び価格を合わせて比べてみると以下のようになります。

RST-135とCRUX140はハーモニックドライブ赤道儀です。


耐荷重量 重量 価格(税抜)
RST-135 13.5kg(18kg)* 3.5kg 460,000
CRUX140 7kg(13kg)* 2.7kg 398,000
SXP2 17kg 13.3kg 417,000
EM200 16kg 16kg 445,000
EQ6R 20kg 17kg 198,000
CEM40-HC 18kg 7.2kg 249,500

*カッコ内はウェイトを追加した場合の搭載重量



やはり一般的な赤道儀は本体重量が10kgを軽く超えてくることがわかります。唯一CEM40-HCは支点をオフセットすることで重量を減らしつつ耐荷重量を稼いでいますね。
1_000000008141.jpg


値段と重量の観点からCEM40-HCは有力な候補だったのですが、それでも7.2kgという重さは決して軽いものではありません。海外遠征に持っていけるかというとやはり無理かな、と。付属の三脚も5kgとかなりの重量ですし。
CEM40-HCの7.7kgがダメだとなると、選択肢はハーモニックドライブしかありません。
ネックになるのはその価格。EM200とほぼ同じプライスタグは海外メーカーの赤道儀と比べてしまうと厳しいことは確かです。ですがEM200と同レベルの搭載重量を持った赤道儀が4分の1の重量と考えると現実的に思えてきます。なにより重量3.5kgならば海外に持っていくことも十分可能。
もちろん三脚を含めた総重量が軽いことによる外乱からの弱さというのはどうしようもない部分ではありますが、軽さを追求する以上こればかりは仕方ありません。
どうせなら軽さにステータス全振りしちゃいましょう。


とはいえ将来的なことを考えるとFSQ-106やVSD-100クラスを載せたくなる可能性があるのでCRUX-140は少し力不足。RST-135なら耐荷重量も十分だし・・・
という感じで買う理由を探すためにもう少し突っ込んで調べてみると背中を押してくれる情報がいくつも見えてきます。
例えばFSQ106ED+ガイド鏡+フィルターホイール+モノクロ冷却CCD(トータル重量10kg以上)を搭載してウエイトレスで運用している例とか。

RST-135 Weightless Mount - My Setup - Photo Gallery - Cloudy Nights

ことのほかインパクトがあったのはUSB PD出力のあるモバイルバッテリーを使えば必要な電圧を確保できるということ。これはRST-135の製造メーカーが公式に紹介していました。

Running the RST-135 mount with a portable charger


国内代理店の天文ハウスTOMITAさんから「ASIAIRに対応している」という情報を得られたのも背中を押してくれました。当面導入の予定はありませんが対応しているに越したことはありません。

ということでポチっとやっちまいました。

さすがに後には引けないお値段の買い物をしてしまいました。有効活用できるようにがんばらないと。

ハーモニックドライブ赤道儀についてはこちらの記事が詳しいので興味があれば読んでいただければと思います。同じハーモニックドライブを使った赤道儀CRUX170HDの詳細レビューです。ちなみにCRUX170HDは税抜き70万円。50万円の買い物をしておいてなんですが、70万はさすがになぁ、という。



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8Comments

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  • 2020/07/03 (Fri) 00:02
  • REPLY

ビンダ

すごすぎてわかりませんが
星空は好きです。(^^♪

  • 2020/07/03 (Fri) 06:22
  • REPLY
Aramis

Aramis

Re: タイトルなし

赤道儀は星空撮影において縁の下の力持ちなので、わからなくても大丈夫なのですよ。
よっぽどタイムラプス動画のほうがわかりやすくてよいかもしれません。
ということでぜひご覧ください。

  • 2020/07/03 (Fri) 13:28
  • REPLY
Aramis

Aramis

Re: RST-135ユーザーです

コメントありがとうございます。
まさかRST-135ユーザーの先輩にコメントいただけるとは・・・!
1年使われているっていうことはそれなりにきちんと使える赤道儀ということですね。ちょっと安心しました(笑
まだ届いてもいないのですが、これから使いこなせるようにがんばります!

  • 2020/07/03 (Fri) 21:34
  • REPLY

コメ

Re: RST-135ユーザーです

使いこなすレベルにはいたっていませんが、10cmクラスの写真撮影で安定して使えております。
なおウェイトなしで10kg程度のものを搭載しても架台は問題ないですが、風がある時には三脚がしっかりしていた方が良いように感じます。
ちなみに、通常はサイトロンのカーボン三脚を使っていますが、条件が悪そうな時はタカハシのメタル三脚SEを使っています。

Aramis

Aramis

Re: Re: RST-135ユーザーです

私もサイトロンのカーボン三脚を使っています。
やっぱりカーボン三脚は自重が軽いのでどうしても風には弱いですよね。
私の場合はそれ以上に重い三脚は持っていないので、重しをつけて運用することを考えたほうがいいかもしれませんね。

  • 2020/07/06 (Mon) 19:56
  • REPLY

コメ

Re: RST-135ユーザーです

TwitterでつぶやかれていたRST-300。私のかもしれません。
RST-135が結構気に入っていたので、思い切って注文しました。
早期割引キャンペーンとキャッシュレス還元などもあったので、実質90万円少々となりました。

Aramis

Aramis

Re: Re: RST-135ユーザーです

RST-300もあわせてなんてすごい・・・
ですが135を使ってみて300の導入なので、これから135を使おうとしている私にとっては心強い情報です。

お互い、今週あたり届くといいですね。

  • 2020/07/13 (Mon) 00:43
  • REPLY