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RST-135を遠征に持って行った

RST-135赤道儀を手に入れてしばらくの間は自室で動作確認やテスト撮影を行っていましたが、このほど遠征地に持ち出してきちんと稼働させることができたので簡単にまとめたいと思います。

設置
サイトロンのカーボン三脚に乗せて、なんなら望遠鏡までもつけて持ち運べるほどのコンパクトさ。ここはSWAT-350と大差ない大きさ重さであることが改めて確認できました。ウェイトシャフトとウェイトを考慮に入れればRST-135のほうが軽いくらいかもしれません。
それにしてもウェイトがいらないというのは本当に楽ですね。ウェイトシャフトをねじ込み、ウェイトをつけ、南北方向のバランスを取る・・・。これらの作業にに加えて東西方向(鏡筒周り)のバランスを取る必要もなくなるのですから、ポータブル赤道儀とは設置の気楽さが段違いです。
DSC00488_R.jpg


撮影までの準備
極軸はPolemasterで合わせます。微動は東西南北の2軸ですが、精密に極軸を合わせることができました。今までは赤道儀と三脚の間に3軸レベラーが挟まっていたのですが、微動装置が赤道儀に組み込まれたことでガタの発生をより抑えることができたと感じます。
極軸を合わせた時点で望遠鏡はほぼ水平に西を向けていますが、アリミゾのネジ穴に遊びがあるため、正確に真西を向いているわけではありません。この状態から赤道儀に自分の向いている正確な位置を学習させる機能が「アライメント」という作業です。自動導入赤道儀を使っている方には当たり前の作業だと思うのですが、「アライメント」の必要性を今更理解したので記録しておきます。

アライメントとは
望遠鏡がある地点ある時間においてある方向を向いていて、赤道儀は自己位置を認識しているとします。ここから特定の星を導入するには、撮影地の緯度と時刻によって一意に定まる向きに動かせば視野の真ん中に入ってくるはずです。しかし実際には望遠鏡の設置精度などの問題で正確に中心には入ってきません。そこで導入後に手動で望遠鏡を動かし、目的の星を正確に視野の中心部に導いて上げたうえで補正量を計算し、望遠鏡の自己位置と天体の位置関係を完全に一致させる作業がアライメントと呼ばれる作業です。
したがって一つの星では補正量の計算精度が低いため。RST-135では5個以上の星でアライメント作業を行うことが推奨されています。アライメントに使う星はできる限り離れていたほうが計算精度が出せるので、視界のひらけた空でアライメントを行う必要があります。また、いかにアライメント星の数を増やしても赤道儀の設置精度が低いと補正しきれないため、ある程度精密な極軸合わせが必要なのは言うまでもありません。

さて、あちこち6個の星を導入して無事にアライメントが終了。ここまではRST-135付属のコントローラーを使いますが、アライメント終了後はスマホにつないだSkysafariを使用します。適当な対象をスマホでタップして「導入」ボタンで自動導入、写野のど真ん中に導入してくれます。すげー。文明の利器すげー。

撮影
DSC00505.jpg
構図を合わせた後はオートガイダーの出番です。キャリブレーション(どの星を使って追尾するか・その星がどの方向にどれだけ動いているかを計算する行程)を行い、完了後は自動でガイドパルスを発するようになっています。パルスを受信するとRST-135のコントローラーにも表示が出るため動作確認も容易です。
組み合わせるのはAPS-Cセンサーのα6400。35mm換算540mm相当を3分間の露光で問題なく追尾できました。せっかくなので1枚モノをご紹介。
DSC08644_R.jpg
BORG90FL+レデューサー+QBPフィルター+α6400(無改造) ISO3200 3min
ホワイトバランス調整とコントラスト調整

新しい赤道儀に加えてオートガイダーも新たに投入して初回の撮影でここまで出せるなら文句はありません。今後の安定稼働に目処が立ったかな、という感じ。後には引けないお値段の赤道儀、使いこなせませんでしたーというわけにはいきませんのでこれで一安心です。

今後の課題
終始曇りがちの天候でしたが、運よくはくちょう座周辺だけは雲がかからず、一晩中北アメリカ星雲を題材にテスト撮影を続けることができました。そんな中で気づいた今後の課題をいくつかメモしておきます。

・普段用のスマホをRST-135用にしてしまうとほかのことができなくなって不便
   →RST-135制御用に専用のスマホを用意する

・天頂付近を撮影するとカメラと三脚が干渉することがある
   →次回からハーフピラーを使う

・気温20度前後の環境で7時間、途中アライメントを含め自動導入を10回ほど稼働させて、26800mAhのモバイルバッテリーの残量が6/10となった。
   →モバイルバッテリー1本で冬に一晩持つか微妙なところ

・1枚3分の露光は問題なかったが、5分だと星像が伸びる
   →時折かかっていた薄雲のせい?オートガイダーのパラメータのせい?要検討

・一度撮影を中断して赤道儀をホーム位置(真西向き)に戻したところ、スマホのSkysafariアプリと接続できなくなった。別のスマホで試してもダメ、赤道儀を再起動してもダメ
   →赤道儀のWifi設定をリセット、スマホのWifi設定を消して登録しなおしたら復帰したので、しばらく様子見

・テザリングのためにオートガイダーとカメラをシャッターケーブルでつないだが、シャッターが切れなかった
   →今回はテザリングをあきらめてタイマーレリーズを使ったが、ケーブルを変えて再度テスト

今後の課題もいくつかありますが、天体撮影に必要最低限の稼働は達成できたので今後どんどん使い込んでいきたいと思います。


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