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SWAT-350 V-spec Premiumとα6300で撮るオリオン星雲

先日Unitecの加曾利さんから、現行のSWAT-350 V-spec を開発中のV-spec Premiumに改造しませんか、という提案をいただきました。一般発売に先立って使わせていただくかわりに、作例を提供するというやつです。
と言っても私の腕を見込んでというわけではなく、保有する機材がBORG90FLというのがテストにちょうどよかったようです。きちんとした作例が出せるかどうか不安ではありましたが、せっかくの機会ですのでがんばってみましょう。

ポータブル赤道儀の範疇を超えた精度が出るというV-Spec Premiumです。BORG90FLに組み合わせるカメラはAPS-Cセンサー2400万画素のα6300としました。Unitecの加曾利さんからも「その組み合わせなら(かなり細かい画素ピッチなので)精度の検証にちょうどいい」とのコメントもいただきました。

撮影対象を何にするかは結構悩んだのですが、ここは冬の王者M42でいってみましょう。これならば無改造のα6300でもそれなりに見栄えのする作例が撮れそうです。ということで完成した作品がこちら。
Orion_6300_SWAT_3min_2_R.jpg

望遠鏡:BORG 90FL+レデューサー フィルターなし
カメラ:α6300(無改造)
露光:ISO800 3min x 19枚 総露光時間57分
赤道儀:SWAT-350 V-spec Premium
処理:ステライメージ7・Photoshop
撮影日:2020年10月21日
撮影地:長野県諏訪郡

オリオン星雲とランニングマン星雲の間あたりを拡大してみても、星は点像を保っています。確かに540mm相当で3分を完璧に追尾できる精度を持っていますね。これはかなりすごいです。
Orion_6300_SWAT_3min_1_R - コピー

一方でポータブル赤道儀ならではの悩みも。

540mm相当ともなると肉眼で見えないような暗い対象を手動で導入することは私にはできません。例えばアンドロメダ銀河はギリギリ肉眼でも見える対象ですが、手動で導入するのはかなり難しいです。目盛り環を使いこなしてスターホッピングをしながら導入できるスキルを持っていないと、明るい対象以外は無理でしょう。冬であればM42、馬頭・燃える木星雲、魔女の横顔、プレアデス星団、がんばってバラ星雲くらいでしょうか。

実は今回M33を撮ろうとしたのですが、1時間以上かかってやっとの思いで導入したと思ったら導入中に極軸がずれてしまったうえ、途中の温度変化でフォーカスがずれてしまい結局諦める、という失敗をしました。自動導入赤道儀であれば明るい星を導入してフォーカスを合わせて再度導入することも簡単ですが、手動導入となるとそうはいきませんからね。

なので、この追尾精度を有効活用するならば性能を焦点距離方向に振らずに、ある程度短い鏡筒に強力なフィルターを組み合わせて1枚の露光時間を稼ぐといった運用方法が賢いのかもしれません。
DSC03229_1_R.jpg
オリオン星雲を狙っているところ。

ブログと似たようなことを書いていますが、SWATのギャラリーにも投稿して紹介いただきました。これでテスターとして最低限の責任は果たせかなと一安心です。


天体写真を志した数年前、赤道儀はもちろん望遠鏡の選び方すらわからなかったころ。メーカーの出す作例を見ては「こんなの絶対無理!」とため息をついてばかりいたものですが、私もこういうところに作例を出せるようになったんだなぁと感無量です。



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