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PixInsightを導入したよ

天体写真処理ソフトPixInsight(以下”PI”)を導入しました。

今まで天体写真の処理は
1. ステライメージ9でダーク・フラット・フラットダーク・ライトフレームのコンポジット、レベル補正、デモザイク(RGB画像への変換)までの処理、tiff出力
2. Starnet++で星消し画像を用意
3. Photoshopで星消し画像と星のみ画像をつかってあれこれ調整

という形でやっていました。天体写真特有の処理を専用ソフトで、その後の一般的な画像処理はPhotoshopで、という住み分けです。天体写真を始めたばかりの頃はステライメージのみで処理を完結させていたのですが、やはり後段の処理はPhotoshopで行ったほうが何かと楽です。
そこで今回は天体写真特有の処理を担当するステライメージ9をPIに置き換えることを目標に必要最低限の機能だけを使ってみました。

参考にさせてもらったページはこちら。おそらく日本中のPIユーザーが見ているであろうNiwaさんのブログです。

「やらなくても大丈夫」と書いてある項目はすっ飛ばして、実際に使った機能は以下の通り。

WBPP(WeightedBatchPreprocessing)でバイアス・ダーク・フラット・フラットダーク・ライトフレームのコンポジット
ABE(AutomaticBackgroundExtractor)で背景ムラの補正
STF(ScreenTransferFunction)でストレッチ(SI的にはレベル補正)をプレビューしてストレッチ係数決定
HT(HistgramTransformation)で実際にストレッチ
それぞれ単一の機能ですが、PI上ではProcess>All Processesから一覧で見ることができます。
20210824_01.jpg
下処理で必ず使う、ごく基本的な機能は上記の通りなのですが、これが全機能の中にパラパラっと入っているあたりがまずわかりづらいんだろうと思います・・・。
あ、WBPPはScript>Batchの中に入ってます。

ちなみにバイアスフレームは512枚、ダーク、フラット、フラットダークは各60枚、ライトは26枚使いました。今までバイアスフレームは使ってこなかったのですが、PIでは必須らしいとどこかで見た記憶があったので今回からバイアスフレームを追加しました。枚数は適当に。

Niwaさんのブログを横目に見ながら処理を行い、16bit Tiff形式で出力して上記2.と3.の処理へ。PI初見でも必要最低限の下処理だけならば半日程度あれば習熟可能でした。
先達の皆様が築き上げてくれた石橋を叩きもせずに疾走させてもらった感があります。Niwaさん本当にありがとうございます。

こちらステライメージ+Photoshopで処理した以前のバージョン
IC5070_Pelican_20210810TR.jpg

そしてこちらがPixInsight+Photoshopで処理した今回のバージョン
IC5070_PI_2TR_R.jpg
星の周辺がスムースになっていますが、これはStarnetやPhotoshopの処理起因なので、PIとSI9の違いではないと思われます。

トリミングしてないバージョンも載せておきます
SI+PS
IC5070_Pelican_20210810R.jpg

PI+PS
IC5070_PI_2_R.jpg

Photoshopでの処理も違うので優劣を比べることは今回はしませんが、実際に処理をしてみて気づいたのは2点。

・PIのほうがストレッチ後のカラーバランスが整っていてPhotoshopでの強調処理が容易だった。おそらくABEの背景ムラ補正が優秀だから。
・ABEは確かに優秀だけど、きっちり補正するには場数をこなしてコツをつかむ必要がありそう
ということくらい。
このペリカン星雲もPhotoshopに回してからの強調処理で背景ムラが出てきて、PIに戻ってABEを数回やり直しています。

なにはともあれ、これで下処理(ダークやフラットを当てつつ加算平均合成して1枚画像を得る)をすべてPIで完結させることができ、継続使用の目処は立ちました。トライアル版の使用から半日ですでに課金済みです。DeconvolutionなどPIならではの機能も少しずつ使いこなしていきたいと思います。

Niwaさんのガイドなしにはここまでの処理はできませんでした。改めてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。


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