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自室バルコニーでサイトロンHαフィルターを使ってみた

サイトロンのHαフィルターを手に入れました。詳しい説明は省きますが、星雲の発する特定の波長だけを通すフィルターです。これならばハイパー光害地である神奈川県川崎市内からでも何か撮れるんじゃない?という目論見です。

自室のバルコニーはこんな街明かりの中ですが、ここからどれだけ撮れるか試してみましょう。
DSC_0243_R.jpg
使用機材はRedCat51+ASI2600MC Proといういつもの組み合わせ。これにHαフィルターを入れます。小型の屈折鏡筒はこんな時にも取り回しがラクでよいですね。

私の部屋は北西向きのため北極星が見えます。しかも高台の上に建っているので見晴らし自体はとてもよいのです。いつも通りPolemaster を使って極軸を合わせて、フォーカスを合わせ、対象を導入。
まずは北メリカ星雲を導入してみます。ギリギリマンションの壁から出てきたところだったようです。
DSC_0239_R.jpg
適正な露光時間がわかりませんでしたが、いつもと同じGian 100の5分としてみたところ、意外にはっきり北アメリカが見えてきました。

ASIAIRのストレッチが優秀なのはもちろんですが、ハイパー光害地の自室からこれだけ写るならテンションも上がります。とはいえヒストグラムをきちんと見てみると意外と左のほうに張り付いていて露光不足気味。さすがHαだけを通すフィルターです。これならば倍の10分露光も行けそうだったので試してみたところ表示されたあ画面がこちら。おお、素晴らしい。
Screenshot_20220722_224535_asiair_R.jpg

ところで私の部屋は鉄道に隣接しているため、電車が通過するとわずかに揺れます。これも今まで自室からの撮影のモチベーションを下げる要因だったのですが、実際にやってみてガイドグラフを見る限り電車の通過時にガイドがわずかに乱れるものの、乱れの大きさは遠征地で望遠鏡のそばを歩き回るときと同程度。基本的には1秒角以内で収まっているので特段の問題はなさそうです。
ちなみにガイドはSV BonyのSV165+ASI462MC+SV183 IRフィルターです。

この結果に気をよくして10分露光で北アメリカを撮影していたのですが、すぐに屋根の影に隠れてしまいました。こればかりは仕方ないので、より北の対象であるガーネットスター周辺を撮ってみます。
Screenshot_20220722_224928_asiair_R.jpg
さすがに北アメリカ星雲ほどはっきりとは見えませんが、ガーネットスターはもちろん周囲の赤い星雲も何となく見えています。が、残念ながらこれも5コマほど撮影したところで屋根の影に。
Screenshot_20220723_084628_asiair_R.jpg

それならばということでより北にあるクエスチョンマーク星雲を狙ってみます。メジャーどころでは一番北に位置する対象でしょうか。
Screenshot_20220723_014652_asiair_R.jpg
こちらもASIAIRの画面に表示された画像を見る限り期待できそうだったのでこのまま継続です。薄明開始時間までの撮影をセットして就寝。短い鏡筒なので手すりへの衝突の心配もありません。
翌朝、きちんとホームポジションに戻っていた望遠鏡を回収。データをチェックしてみると、屋根に遮られることなく18枚の画像が保存されていました。その後自室でダークとフラットとフラットダークを撮影してもろもろPixInsightに放り込んであれこれ処理をして出来上がったファイルをPhotoshopでちまちまいじって出来上がったのがこちら。
Question_20220723.jpg
光学系:Redcat51(250mm F4.9)
カメラ:ASI2600MC Pro(APS-Cセンサー)+サイトロンHαフィルター
Gain:100  Offset:50   センサー温度:10度
露光時間:10分 x 17枚(170分)
赤道儀:RST-135(シルバー)
ガイド:SVBONY 30mm F4ガイドスコープ+ASI462MC
撮影日時:2022年7月23日 0:00ごろ ‐ 3:00ごろ
撮影地:川崎市
ダーク:ライトフレームと同設定で10分 x 30枚
フラット:LEDトレース台 3秒*100枚(+フラットダーク)
PixInsightでWBPP、ABE、PCC、HT
Starnetで星分離しつつPhotoshopとDenoise AIで仕上げ

子細に見るとノイズも多めで背景のムラも取り切れていませんが、ハイパー光害地川崎からわずか3時間、カラーカメラで撮ったにしてはよくできたのではないでしょうか。しかも自室バルコニーに機材を出して私はぐっすり寝ている間に放置撮影。らくちん。


撮影してみてわかってきた課題も。
・カラーカメラを使ったので星雲は赤くなったけれど、Hαしか通さないフィルターなので色は乏しい
・そのままで作品にしようとするなら180分ではぜんぜん足りない。
・複数日にわたる撮影をするか、あくまで遠征地のデータの補完として使うか
・自室のバルコニーからだと北アメリカ・ガーネットスターは屋根に隠れてしまう
・一晩中撮れるのはクエスチョンマーク星雲くらい?アイリス星雲はHαでは撮れなかったはず

露光時間不足は自分の気合いの問題なのでいいとしても、自室バルコニーから撮れる対象がこれとアイリス星雲くらいしかないのはちょっと残念です。CBPフィルターでも意外といけるという話を耳にしたので、次回はそちらのフィルターを使ってみましょうかね。








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